2007年~2008年にリリースされた日本語ラップのアルバムの中で、
名盤だと思うアルバムをご紹介しています。

2007年
GEEK / LIFE SIZE
アーティスト名:GEEK
アルバム名:LIFE SIZE
曲数:14
リリース年:2007年
2MC1DJのグループ、GEEKのファーストアルバム。メンバーは、ラッパーのOKIとSEI-ONE、そしてDJ EDO。OKIは、高めの声で細かく韻を踏んでいくILLなフロー、SEI-ONEは、ゆったりとしたフローから繰り出されるトリッキーなライミングが魅力。トラックは、乾いたようなドラムの打ち込みが印象的で、中毒性の高いループトラックからchillなものまで収録。verseのみならず、hookにおいても多くマイクパスをするグループで、対照的なラップスタイルの交わりを楽しむことができます。
KREVA / よろしくお願いします

アーティスト名:KREVA
アルバム名:よろしくお願いします
曲数:16
リリース年:2007年
NORIKIYO / EXIT
アーティスト名:NORIKIYO
アルバム名:EXIT
曲数:14
リリース年:2007年
SD JUNKSTAのメンバーの一人である、NORIKIYOの1枚目のアルバム。粗さがありつつエッジの効いたフローを有するラッパーで、そのラップから感じるのはILLさ。トラックは、乾いた音が多く使われているアルバムで、哀愁漂うトラックから相模の街を感じさせるトラックなどが収録されており、高い中毒性を感じます。客演は、SCARSとSD JUNKSTAの面々に、練マザのSHIZOOが参加。一聴したらクセになるアルバムとなっており、じっくり聴きたい一枚です。
OZROSAURUS / HYSTERICAL

アーティスト名:OZROSAURUS
アルバム名:HYSTERICAL
曲数:18
リリース年:2007年
OZROSAURUSの4thアルバム。メジャーレーベルといざこざがあり、DS455と設立したBay Blues Recordzからリリースされたアルバム。メジャーに対する”怒り”の感情が滲み出ており、もの凄く熱量の高いラップが収録されています。トラックにも変化があり、USのwestcoastに影響を受けたトラックが少なく、これまでのOZROSAURUSとは違った一面を聴くことができるアルバムです。
RIP SLYME / FUNFAIR

アーティスト名:RIP SLYME
アルバム名:FUNFAIR
曲数:15
リリース年:2007年
RIP SLYMEの6thアルバム。疾走感のある曲が多いため、RIP SLYMEのラップをものすごく楽しめるアルバム。それらとは対照的に、ところどころにゆったりめの曲も収録されているため、非常にバランスの良い一枚となっています。客演は、ラッパーのCOMA-CHIと、ロックシーンからMONGOL800が参加。それぞれのアーティストとの相性は抜群で、リップとの交わりを楽しむことができます。
SEEDA / 街風

アーティスト名:SEEDA
アルバム名:街風
曲数:17
リリース年:2007年
SEEDAの5枚目のアルバム。メジャーシーンからKREVA、北の大地からILL BOSSTINOに、練マザのD.O、SCARSの面々からNORIKIYOや漢など、数多くのラッパーが参加しており、彼らとの絶妙な化学反応を楽しむことが出来る一枚。前作『花と雨』から、SEEDAのラップが聴き取りやすいフローに変化しており、それまでの”煙たさ”とは一味違ったクセになるラップを聴くことが出来ます。
サイプレス上野とロベルト吉野 / ドリーム

アーティスト名:サイプレス上野とロベルト吉野
アルバム名:ドリーム
曲数:18
リリース年:2007年
横浜レペゼンの1MC1DJのユニット、サイプレス上野とロベルト吉野の1stアルバム。MCがサイプレス上野、DJがロベルト吉野になります。このアルバムは、ユーモアあふれる斬新な曲で構成されており、聴いていて思わずニヤッとしてしまうような陽気な雰囲気の一枚となっています。
2008年
BES / REBUILD

アーティスト名:BES
アルバム名:REBUILD
曲数:13
リリース年:2008年
SWANKY SWIPEのメンバーの一人である、BESのアルバム(この頃は、SCARSから一時脱退しています)。大半のトラックはMalikが提供しており、ゆったりしたものから中毒性の高い渋めなトラックまで収録。印象的なhookが多く、トラックの中毒性と相まって非常にクセになる一枚。客演は、MSCの面々に、仙人掌、SCARSのSTICKYなどが参加しています。
BRGK / MIC N’ ROSES
アーティスト名:BRGK
アルバム名:MIC N’ ROSES
曲数:18
リリース年:2008年
BRON-K / 奇妙頂来相模富士
アーティスト名:BRON-K
アルバム名:奇妙頂来相模富士
曲数:15
リリース年:2008年
DAZZLE 4 LIFE / Never Give Up
アーティスト名:DAZZLE 4 LIFE
アルバム名:Never Give Up
曲数:10
リリース年:2008年
三重県志摩市出身のユニット、DAZZLE 4 LIFEの1stアルバム。メンバーは、ラッパーのCMDに、トークボックスを担当するT-TRIPPIN’。オートチューンに似ているトークボックスですが、オートチューンは声にエフェクトをかけるのに対して、トークボックスは楽器の音に声を加えることで、楽器を歌のように奏でます。やや高めでハスキーな声から生み出されるCMDのラップは、粗さと高い熱量があり、とにかくcool。トラックは、USのWestcoastに影響を受けたサウンドで、そこにT-TRIPPIN’のトークボックスが加わることで、G-Funk Westcoast Hiphopを彷彿とさせます。とても聴き心地の良い内容となっており、中毒性の高い一枚です。
DJ PMX / THE ORIGINAL

アーティスト名:DJ PMX
アルバム名:THE ORIGINAL
曲数:20
リリース年:2008年
DS455のメンバー、DJ PMXのトラックメイカーとしてのアルバム。USのwestcoastスタイルをベースに、DJ PMXらしいメロウな仕上がりとなっており、アルバムを通して非常に聴き心地の良い内容となっています。客演は、BIG RON、DAZZLE 4 LIFE、HOKT、GIPPER、OZROSAURUSのMACCHOなど同じくUSのwestcoastに影響を受けたラッパーをはじめ、AK-69、ZEEBRA、RHYMESTERのMummy-Dなどのラッパー、青山テルマ、May J.、JAMOSA、SAY、HI-Dなどのシンガーと、多くのラッパーやシンガーが参加しています。
DS455 / The Best Of DS455

アーティスト名:DS455
アルバム名:The Best Of DS455
曲数:15
リリース年:2008年
2008年にリリースされたDS455のベストアルバム。DJ PMXが作り出す心地の良いトラックの上に、Kayzabroの柔らかいフローのラップが乗っかります。聴き心地がとても良く、海沿いをドライブする時に聴きたくなるようなアルバム。ゴリゴリのトラックの曲も収録されており、心地の良い楽曲のKayzabroとは一味違うラップにも注目です。
LITTLE / “YES” rhyme-dentity

アーティスト名:LITTLE
アルバム名:”YES” rhyme-dentity
曲数:13
リリース年:2008年
KICK THE CAN CREWのメンバーである、LITTLEの3枚目のアルバム。175RのSHOGOに、レゲエシーンからMetis、そしてさまざまなラッパーが客演で参加しています。featしているアーティストとの相性は抜群で、さまざまな”味”を感じる内容となっており、アルバムを通して統一感もあります。KICKで魅せた”巧みに韻を踏むラップ”は健在。ゆったりとした曲が多いため、聴き心地の良い一枚です。
L-VOKAL / FREE

アーティスト名:L-VOKAL
アルバム名:FREE
曲数:16
リリース年:2008年
NORIKIYO / OUTLET BLUES
アーティスト名:NORIKIYO
アルバム名:OUTLET BLUES
曲数:14
リリース年:2008年
NORIKIYOの2枚目のアルバム。トラックに大きな変化があったアルバムで、全曲をBACHLOGICがプロデュースしています。前作にもトラックを提供していたBACHLOGICですが、本作に提供しているトラックは、BACHLOGICらしさを感じる音数多めの奥行きのあるサウンド。ラップにも少し変化があり、本作では粗さが増し、よりエッジの効いたフローでラップをしています。トラックに変化があったことで、cityやdowntownの雰囲気が漂うアルバムとなっており、これまでとは一味違ったNORIKIYOを知ることが出来る一枚となっています。
OKI / ABOUT

アーティスト名:OKI
アルバム名:ABOUT
曲数:17
リリース年:2008年
GEEKのメンバーの一人、OKIの1stアルバムで、GEEKの1st『LIFE SIZE』から8ヶ月後にリリースされたもの。『LIFE SIZE』では見られなかった奥行きのあるサウンドに、尖ったトラックから哀愁漂うもの、chillなトラックまで収録。細かく韻を踏んでいくILLなラップが魅力で、エッジの効いた楽曲は聞き応え満載。客演は、GEEKのSEI-ONEに、SEEDA、NORIKIYO、L-VOKALなどが参加しており、客演との化学反応も楽しめます。
SEEDA / HEAVEN

アーティスト名:SEEDA
アルバム名:HEAVEN
曲数:12
リリース年:2008年
前作『街風』から約3ヶ月後にリリースされた、SEEDAの6thアルバム。本作は客演が少なめでA-ThugとLunaのみ参加。前作とは雰囲気がガラッと変わり、 chillな楽曲や哀愁漂うトラックが多い内容となっています。ややアンダーグラウンドな雰囲気が漂うため、『花と雨』よりも前にリリースされたのではないかと思うほど。非常にまとまった統一感のあるアルバムで、ゆったりと聴きたい一枚です。
USU a.k.a SQUEZ / 365-ROOTS-

アーティスト名:USU aka SQUEZ
アルバム名:365-ROOTS-
曲数:16
リリース年:2008年
新潟のグループ”NITE FULL MAKERS”のメンバー、USUのセカンドアルバム。熱量の高さが魅力のラッパーで、シンガーがfeatしている楽曲以外の曲も、キャッチーなhookが多い内容となっています。トラックは、ラップを引き立たせるようなsoulfulな音。客演は、新潟の面々に、SIMON、SEEDA、TARO SOUL、サイプレス上野など、数多くのラッパーが参加しています。
鬼一家 / 赤落

アーティスト名:鬼一家
アルバム名:赤落
曲数:18
リリース年:2008年
(オリジナル盤『赤落』がリリースされたのが2008年で、ボーナストラック3曲を含めた『赤落+3』を、2011年に発売しています。)
福島県いわき市出身のラッパー”鬼”が、鬼一家名義でリリースしたアルバム。鬼一家のメンバーは、鬼、BLOM、K.E.I、D-EARTHなどで、詳細なメンバーは不明。鬼を軸にした内容となっており、BESやNORIKIYOなども客演で参加しています。トラックは祭りのような“賑わい”を感じる音が使われており、その上に鬼の渋めなラップがのっかります。
田我流 / 「作品集」-JUST-

アーティスト名:田我流
アルバム名:「作品集」-JUST-
曲数:13
リリース年:2008年
般若 / ドクタートーキョー

アーティスト名:般若
アルバム名:ドクタートーキョー
曲数:13
リリース年:2008年
般若の4枚目のアルバム。トラックに大きな変化が見られたアルバムで、ストリート寄りの乾いた音からsoulfulかつクリアーなサウンドへ。般若らしさのあるユーモアを交えた楽曲に、熱量の高いものからゆったりとした楽曲まで収録。サウンド面に変化があったことで、これまでとは一味違った般若を感じることのできる一枚となっています。
